浩三は何事にも一生懸命だった。仕事にも遊びにも。浩三は戦争で失った青春を取り戻そうと必死になっていたのかもしれない。そして浩三の豪快でいて綺麗な、そして穏やかな飲み方に、石山ファミリーの若者たちは心酔し、お酒の席では多くを語らない浩三の背中から、浩三の哲学を学んだに違いない。36
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